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経営通信2024年8月号「会社の将来のために! 貸借対照表の『磨き上げ』を」

会社の将来のために ! 貸借対照表の「磨き上げ」を

過去から現在に至るまでの経営努力の結果である「財政状態」を示す貸借対照表を意識することは重要です。特に、事業承継やM&A等、会社の将来を考えた時、早めに貸借対照表の「磨き上げ」をしておくことがカギとなります。
貸借対照表を次の7つのチェックで確認してみましょう。

 ▢check! 1  不良債権

売掛金の中に長期滞留債権はありませんか。当社の商品やサービスに欠陥があり、それが回収できない原因となっている場合には、至急対応して顧客の信頼確保につなげましょう。顧客側の事情で債権が滞留している場合、分割払い等の提案や督促を行い、早期の回収に努めましょう。どうしても回収が難しい場合には、債権放棄も検討します。

 ▢check! 2  不良在庫

動きの悪い在庫(製品・商品・材料)があるか把握できていますか。在庫一掃セール等で資金化する努力や、廃棄処分を含めた整理を検討しましょう。

 ▢check! 3  貸付金・仮払金等

貸付金・仮払金等が数期にわたって計上されていないでしょうか。会社の大切な資金が外部に流出してしまっていることになります。計画性を持って、できるだけ短期間でこれらの金額を減らしていく努力をする必要があります。

 ▢check! 4  投資等

会社の本来の事業とは関連のない投資等が含まれていませんか。それらの資産が帳簿価額以上で売却できれば問題ありませんが、売却損が見込まれたり、資産価値がなかったりする場合には、早い段階での整理を検討しましょう。

 ▢check! 5  借入金

借入金の月々の返済原資は、「当期利益 + 減価償却費」です。1年間に返済する元本の金額と見合っているか、確認しましょう。
一般的に、金融機関からの借入金は年商の5割以内が目安といわれています。この水準を上回る借入金がある場合の多くは、5~7年の返済約定期限では完済することが難しくなります。折り返し融資や返済期限の延長など金融機関と相談しましょう。
また、高い金利 (手数料)の金融サービスを安易に利用してはいけません。

 ▢check! 6  隠れ債務の有無

(1) 退職金の引当

従業員の退職金は十分に準備できていますか。退職金規定の有無にかかわらず過去の支給実績があると、特にM&Aによる譲渡を考える場合、「退職給与引当が必要」と判断されます。

(2) 潜在的な未払金

潜在的な未払金はありませんか。例えば、適正な労務管理に基づいた残業手当を含めた給与がきちんと支給されているか、税金や社会保険料の未納がないか、リース債務の有無などを再確認してみましょう。

(3) 連帯保証

取引先や個人の借入に対して会社が債務保証をしていませんか。債務保証は、保証先の債務が完済されるまで継続することになるので厳に慎まなければなりません。

 ▢check! 7  自己資本

総資本に対する自己資本比率30%超を目指しましょう。毎期の利益の積み重ねが自己資本の充実につながります。

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出典:TKC事務所通信

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