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経営通信2021年11月号「インボイスの記載事項と保存の留意点」

インボイスの記載事項と保存の留意点

インボイスの保存が仕入税額控除の要件

Q.「適格請求書発行事業者」の登録申請をお願いしましたが、適格請求書について詳しく教えてください。

A. 適格請求書とは、一定の事項が記載された請求書、納品書、領収書、レシートなどの書類や電子データのことで、インボイスといいます。
 売手(適格請求書発行事業者であること)には、買手に対して正確な適用税率や消費税額等を伝えるため、一定の事項を記載したインボイスの発行とその写しの保存などが義務づけられます。
 買手は、インボイスの保存だけではなく、これまでと同様、自ら作成する帳簿に一定の事項(下項「帳簿の記載事項」参照)を記載して保存することで、仕入税額控除が認められます。この消費税のしくみをインボイス制度といいます。

Q. インボイスの発行にあたって、どのような事項を記載する必要があるのでしょうか。

A. 現在の区分記載請求書の記載事項に加えて、「登録番号」「適用税率」「税率ごとに区分した消費税額等」の記載が必要になります。

インボイスと一定事項が記載された帳簿の保存は自社を守ること

Q. 今後は、発行したインボイスの写しと、受けとったインボイスを保存するだけでよいのですか。

A. インボイスの保存はもちろんですが、次の記載事項を備えた帳簿の保存が必要です。
これは、インボイス制度になっても変わりません。

帳簿の記載事項
① 課税仕入先の氏名または名称
② 取引年月日
③ 取引内容(軽減税率対象品目である旨)
④ 取引金額

「証拠書類なくして記帳なし」のとおり、インボイスに基づくより正確な記帳と帳簿の保存は、帳簿の証拠力を高め、納税者を守ることにつながります。

◎適格請求書(インボイス)の記載事項

適格請求書(インボス)には、原稿の区分記載請求書の記載に、新たに「登録番号」、「適用税率」、「税率ごとに区分した消費税額等」の記載が追加されます。

① 適格請求書発行事者の氏名または名称及び登録番号
② 取引年月日
③ 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
④ 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜または税込)及び適用税率
⑤ 税率ごとに区分した消費税額(端数処理は1請求あたり、税率ごとに1回)
⑥ 書類の交付を受ける事業者の氏名または名称

出典 TKC事務所通信

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