FP通信2023年12月号「2024年スタート 新NISAの注意点は?」
2024年スタート 新NISAの注意点は?
いよいよ新NISAの開始
2024年1月から新NISAがスタートします。新NISA制度のポイントは以下の通りです。
新NISA制度のポイント
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- 一般NISAとつみたてNISAの併用が可能に
- 年間投資上限額が最大360万円に拡大
- 生涯非課税限度額が最大1,800万円で新設
- 非課税保有期間の無期限化
- 制度の恒久化
新NISAの5つの注意点
メリット満載の制度ですが、次のことにご注意ください。
① リスクにあった投資を心掛ける
新NISAの年間投資枠が広がったことで、一気に大きな金額を投資できるようになりましたが、無理な投資は避けるべきです。緊急予備資金や将来の支出に備えながら、無理のない範囲で資産運用を行いましょう。
② 非課税保有期間の復活に注意
非課税保有期間が無期限になった一方で、注意が必要なのが非課税保有期間の復活条件です。早期に利益を確定することで、非課税保有枠が復活しますが、これに過度に依存せず、基本的な長期投資を心がけましょう。
③ 早期スタートが重要
新NISAは2024年から始まり、いつでもスタートできますが、早期に始めることで投資期間が長くなり、複利効果を最大限に活かせます。他の投資枠とも併用できるため、早めのスタートを検討しましょう。
④ iDeCoの活用を検討する
iDeCo(個人型確定拠出年金)も税制優遇の対象です。毎月の掛金が所得控除になり、将来の老後資金への準備として利用できます。新NISAと併用することで、税制面でのメリットを最大化できます。
⑤ 損益通算ができない点に留意
新NISA口座では損益通算ができません。これは、投資で損失を出しても、その損失を他の利益と相殺できないことを意味します。投資戦略を練る際には、この点を考慮してリスクヘッジを行いましょう。
新NISAへの移行は?
2023年以前にすでにNISAを活用している場合に、別段移行手続きなどは不要です。
慌てて売却しなくていい
現行NISAの非課税期間(一般:5年間、つみたて:20年間)は2024年以降も継続して運用することができます。
ロールオーバーできない
現行NISAの非課税期間終了後はロールオーバーができませんので、売却のタイミングは注意してください。
新NISA口座は自動的に開設される
現行NISAの口座を保有している場合は、新NISAの口座が自動的に開設されます。金融機関を変更したい場合は、新たに手続きが必要です。
これらの留意点を踏まえつつ、新NISAを活用することで、より効果的な資産形成が期待できます。投資は慎重な計画と戦略が重要ですので、十分な情報収集と専門家のアドバイスも活用しましょう。