Coco壱番屋
破棄したはずの冷凍カツが、破棄業者によって不正に横流しされたカレーハウスCoco一番屋は、
決算業績はどうなっているんだろう、と興味を覚えました。
2015年6月から11月期の上半期の決算書を見たところ、総資産367億円に対し、負債は89億円、
差引純資産は278億円でした。
なんと自己資本比率が76%と超安全な財務体質でした。そもそも負債の中に借入金が全くないのです。
つまり無借金経営なのです。
売上高は半期で222億円です。飲食業の売上総利益率平均40%に比べ、46%とかなりの高粗利率です。
賞味期限切れの冷凍カツを大量に処分しても、この高い利益率は驚異的です。ここに一番屋のビジネスモデルが
隠れていると思われます。
経常利益額は25億円ですので、経常利益率は11%と高収益体制です。
次にキャッシュフロー表を見てみましょう。営業活動により生み出したキャッシュは20億円です。
店舗進出などの投資活動で支出したキャッシュは、たった6億円です。
ですので、差引14億円が手元に残ったということになります。そこから配当などの社外還元額が
12億ですので、2億円弱が会社に蓄積されたということになったわけです。資本金が150億円ですから、
配当率は8%にもなります。
これらの決算書類を見ると、Coco一番屋は超優良企業そのものです。品質管理も徹底されており、
株主への配当もしっかり行い、そのうえ高収益体制と盤石な財務基盤を誇っているのです。
弱点が見えません。それでいてハウス食品の子会社となり、海外事業の拡大へ連携を図るということ
ですから、まだまだ同社の躍進は続きそうです。株で言うと「買い」でしょうか。
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