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税率の国際比較

 日本は税率の高い国だと、よく言われています。そこで海外主要国と比較してみたいと思います。

 まず相続税です。最高税率で見ますと、日本の55%に対し、アメリカ、イギリスは40%、フランス

45%、ドイツ30%です。日本は世界で一番高い税率のようです。

 次に所得税です。地方税である住民税と合わせた税率は、日本55%に対し、アメリカ52%、イギリス45%

ドイツ47%と、これまた日本が最高税率となっています。

 それから法人税ですが、実効税率で見てみますと、日本の30%に対し、アメリカ41%、

フランス33%、ドイツ30%、中国25%、韓国24%となっていまして、世界では7番目の位置です。

 これらを見ますと、日本は富裕層、高額所得者に世界でも突出した高額税率を課していることが

良くわかります。

 ほとんど忘れていると思いますが、昭和61年度の所得税の最高税率は70%の時代が

あったのです。これは江戸時代にもなかった酷税そのものでした。

 一方法人税率も日本よりも高い国はありますが、それでも世界で7番目の高率です。

これだけの税率の高さにもかかわらず、日本の財政収支は大幅赤字です。

 景気浮揚のアベノミックスも必要なことですが、それよりも財政支出に大きなメスを

入れる必要があるのではないのでしょうか。

 特に高齢化を迎えた介護保険や健康保険のあり方を見直すべきだと考えます。

単に消費税率を上げれば済むものではない、と思うのです。

 しかし現実を振り返りますと、この税率の高さが海外への税逃れにもつながっている

わけですので、むしろ税率を低くすることが景気浮揚に結びつき、その結果税収増大と

税逃れを防止することにもなると思うのですが、いかがでしょう。

 
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