稀勢の里
今場所の大相撲も、どうやら白鵬のぶっちぎり優勝となりそうです。それにますます
モンゴル出身者の活躍が目立ちます。
横綱が白鵬、日馬富士、鶴竜と3人ともそうですし、今勢いのある関脇の照ノ富士や、
幕内筆頭の怪物と言われている逸ノ城は、将来の横綱候補筆頭です。
日本人で期待がもたれて久しい稀勢の里は、もたもたしているうちに、もう29歳と
なってしまいました。
稀勢の里を見ていていつも焦れったいのは、相撲に厳しさが欠けているところです。
まず、いつも腰高です。白鵬のように下から突き上げていく力強さが欠けています。
四股が足りないのでしょか。
それから、文字通り脇が甘いのです。まわしを取りに行っても、脇を絞っていないですから、
相手が先にまわしをつかんでしまうのです。つまり、自分有利でなく相手十分の型になって
しまうのです。
それと、大事な対戦になると緊張してしまい、体に力が入りすぎて、ポロッと負けてしまう
精神面のもろさが見られます。
この腰高と脇の甘さ、そして精神面の脆さを克服しなければ、綱を張ることは難しいと思います。せっかく
力があるのに、力を発揮できることなく土俵生活が終わるとしたら、とても残念なことです。
以前の親方は、外で稽古する出稽古をやらせなかったと聞いています。出稽古で様々な力士と
切磋琢磨することで、自分を磨いていくことが大事だったのではと思われます。
稀勢の里の大脱皮を期待するところです。