春の演武会
今日は、鎌倉鶴岡八幡宮の菖蒲祭の一行事として組み入れられている合気道の
奉納演武会が開かれました。
これは、毎年の恒例行事ですが、春のこの演武会には合気道道主も参加され、
また外部団体の参加が多く、見ごたえのあるものでした。
私も指導者演武の一員として披露させていただきましたが、演武の最中の
頭が空白というか、無心の気持ちになることが、とても好きです。
邪念がなく集中している時間は、人間の持っている根源の力を最大限に発揮
できる時間でもあると思われます。
ところで、他の会の指導者の演武も見ましたが、高名な師範の弟子であると
いうことがすぐわかります。
と言いますのは、高名な師範の技にそっくりだからです。それはそうでしょう。
毎回その師範の道場で稽古をしていれば、いやでも似てくるのは当然です。
おそらく私も、師範の技に似ていると思います。
しかしながら、ずっと師範の技にそっくりでは、真似の段階だと思うのです。
芸事や武道では、「守破離」という言葉があります。
師範とは各々、体の大きさは、背の高さも体重も違います。体の硬さや柔らかさも
違います。性格も違います。
「守」の段階から、いかに自分に合った、自分ならではの武道を確立できるかが、
「破」と「離」になるのだと感じています。難しいですが、この段階を踏まなければ
本物にはならないのだと、思っています。