タワーマンションで相続税節税
最近、タワーマンションでの相続税の節税がもてはやされています。タワーマンションとは、
一般的に高さ60m以上、階層にして30階以上のマンションを指します。
タワーマンションは、階層が高くなるほど見晴らしがよくなるなど、価格が高くなるのですが、
相続税の評価は、階層が高い低いは、全く反映されません。
マンションの土地の評価額と建物の評価額の全体を、持ち分価格で案分するだけですので、
同じ床面積ですと、1階のマンションも、最高階のマンションもまったく同じ評価になります。
これを逆手にとって、高層階のマンションを購入することで、1億円で購入した場合には、
相続税の評価額が20%程度の2千万円に大幅下落することになるのです。
なんと一気に8千万円の相続財産の評価が減少します。このようなマンションを購入する
人は富裕層ですので、相続税の最高税率55%が適用になります。そうなると相続税が
4,400万円も節税ということになります。
こうした手法は、以前からあったのですが、最近のように高層のタワーマンションが増えてくるにつれ、
この手法がより効果的であることから、もてはやされるようになってきたわけです。
しかし、理屈の上では何ら問題ないように思われますが、現実はよく考えなければならない点が、
いくつかあります。この点については、別の機会に譲ります。