サッカー釜本邦茂
サッカーの釜本と言えば、私の年代では、とても有名な選手でした。野球で言えば、長嶋茂雄と
同じぐらいのスーパースターでした。
この釜本氏が、日経の「私の履歴書」で掲載されています。毎回面白く読んでいます。
サッカー選手を引退する時までの23年間で挙げた得点数548点は、半端でない数字です。
なんといっても釜本氏を有名にしたのは、メキシコオリンピックで日本チームが銅メダルに
輝いたときの立役者だったことです。
釜本氏は、本当に得点をすることのみに嗅覚を研ぎ澄ましていたように感じました。
日本代表で76試合で75得点は、今でも一番多く点を取っていることが、それを証明しています。
私が釜本氏をテレビで見ていたときは、晩年のころです。確か40歳近くまでプレーしていた
のではないでしょうか。
もう若い頃のように走り回ることはできませんでしたが、FWとして前線に立ち、いざボールが
回ってきたときには、今までと打って変わって、機敏にゴールに向かっていたのが、
印象に残っています。
日本サッカー界は、救世主たるFWが出現していません。いまだに釜本がいれば、と言われ
続けています。
釜本氏はこう言っています。「点をとれない理由はいたって単純だ。鍛錬不足、特にキックと
ヘディングの練習不足だ。パス回しだけの練習で終わってしまっている。もっと個人練習を課して
練習の質と量を積み重ねることだ」
要は「個の力」を磨くことに、どこまでこだわりを持って真剣に取り組むことができるか、
ということのようです。
釜本氏は、テレビの解説に出るときがたまにありますが、歯に衣着せぬ話しぶりが、
爽快に聞こえます。「私の履歴書」も多分にそうした書き方になっていて、本音がのぞいて
読むのが楽しみです。
日本サッカー界に、メッシやネイマール、クリスチーナロナルドのような、本当の意味での
強烈な個の力を持ったFWが現われることを願っています。
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