すでに起こった未来
ドラッカーの言葉に、「すでに起こった未来を探せ」があります。原因は発生しているが、
影響は出ていないものです。基本的かつ不可壁的な変化で、その流れはいずれ避けられないもの、
ということになります。
具体的に言うと、人口構造の変化があります。就労人口の減少は、数十年後までほぼ確実に
予測できることが出来ます。だから、これを見越して組織変更に着手しなさい、というものです。
本当の人手不足になるまでにはまだ時間がありますので、機械化の推進、外注化の取組みや
アウトソーシング、パートから正社員の登用など、今の内から手を打っておくことが必要に
なるわけです。
気候の温暖化もそうです。環境保全のために自動車の石油燃料依存度が低くなってくるのも
そうです。
こうしたことを見越して、変化をビジネスチャンスと捉え、今から手を打っておきなさい、
ということですが、自社の事業を考えてみてみても、なかなか思いつくものではありません。
しかし、いつも頭の中にアンテナを張り、自問自答しておく習慣をつけておくことで、
案外ヒントが浮かぶのかもしれません。それにしてもドラッカーを読み解く難しさを感じます。