お客様は神様?
以前、歌手の三波春夫が、「お客様は神様です」と言って、この言葉が大流行しました。
それ以来この言葉が、ごく自然に商慣行の前提条件になったような気がしていました。
お客さんを訪問したときに、「はいわかりました」「すぐ検討します」「なんとかやってみます」
という言葉が、ごく自然に出てきます。
ごく妥当な要求ならわかるのですが、なかにはこれは無理だなとか、無茶だなという要求まで
出てくることがあります。
私が思うに、お互いが仕事の上でのパートナーとして、協力し合うことではないかと思うのです。
コマツの会長がこんな話をしていました。オーストラリアの鉱山会社に掘削機械を提供し、
1年経ったときにお客様の責任者から、「コマツさん、ありがとう。おかげさまで、ここ1年間
重大事故もなく安全操業ができました。生産量も計画通りで、業績も順調です」
発注者と受注者は上下関係にないというわけです。これはもちろん受注者側に、しっかりした
商品やサービスの提供が前提であり、そのうえで、発注者が受注者を事業のパートナーとして
位置づけるということです。
これによって、お互いに信頼関係が生じ、お互いにビジネスを発展させることにつながるわけです。
このような関係になるビジネスパートナーがあるべき姿だと思うのです。