「経営通信2018年2月号」を発行しました
特集記事は、「身の丈にあった借入れとは?」です。
1. 自社の借入金対月商倍率は?
身の丈にあった借入れを考える指標の一つに、借入金が月商の何倍あるのかを示す「借入金対月商倍率(月)」があります。
業種によって異なりますが、一般的に、3か月以内ぐらいが適正とされ、6か月を超えると危険水域といわれています。
平成29年版「TKC経営指標(BAST)」によれば、「全産業:業績区分別」「主要業種別(黒字企業平均)」の借入金対月商倍率は、次のようになっています。
これを見ると、優良企業は1.1月、黒字企業は3.5月と適正な水準なのに対して、欠損(赤字)企業は、借入金が月商の6.1月になっています。これでは、借入金が年間売上高の半分を占めることとなり、赤字企業ほど資金繰りが苦しいことがうかがえます。
2. 赤字企業は自己資本比率が低い
返済不要の自己資本が、総資本(自己資本+他人資本)に占める割合を示す指標に「自己資本比率(%)」があります。「TKC経営指標」では、次のようになっています。